お葬式は何日後におこなうべき?通夜・葬儀の流れと日程の決め方
ご家族が亡くなられたとき、悲しみの中にあったとしても通夜やお葬式の日程を決め、手配する必要があります。
そして、いざ葬儀の日程を決めねばならないとき、参列者の予定、葬儀場や火葬場の予約状況の確認など配慮すべき点がいくつもあり、どうすべきか頭を悩ませてしまうこともあるでしょう。
ここでは、葬儀を決めるときに参考となるような、葬儀の流れや、通夜や葬儀の一般的な日程、日程を決めるためのポイントなどについて説明させていただきます。
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目次
亡くなってから葬儀までの全体的な流れについて
最初に、亡くなられてから葬儀までの全体的な流れを確認しましょう。葬儀と同日に初七日法要をおこなうことがあるため、初七日法要までを合わせてご説明いたします。
【1日目】ご逝去された当日の流れです。
- ご逝去
- 親しい方への連絡や葬儀社の手配
- ご遺体の搬送と安置
- 葬儀の日程の打合せ
【2日目】翌日の流れ
- 納棺
- 通夜
- 通夜振る舞い
【3日目】翌々日の流れ
- 葬儀・告別式
- 出棺
- 火葬
- お骨上げ
- 換骨法要や初七日法要
- 精進落とし
以上が一般的な流れですが、故人の宗旨・宗派や地域の風習、ご逝去された時間などの状況によって変かわります。
通夜・葬儀の一般的な日程と押さえる必要があるポイント
通夜や葬儀の日程は、地域や宗教の違い、遺族の事情により柔軟に調整することができます。しかし、実際に日程を決めるためには参列者の予定や宗教、地域の風習、会場の空き状況など配慮すべきことがいくつもあります。
では、通夜・葬儀の日程はいつ、どのように決めていくのか、どのようなポイントに配慮が必要なのかを確認していきましょう。
通夜・葬儀の日程が決まるのはいつ?
通夜や葬儀の日程は、葬儀社の手配をおこなった後に葬儀社の担当の方と相談して決めることが一般的です。
ご遺体の搬送や安置と慌ただしい中、喪主となる方は通夜や葬儀・告別式の日程だけでなく、全体的な詳細を決めていかねばなりません。悲しみの中、時間の余裕もない状況でこれらをおこなうのは大変です。そのため、葬儀社の協力のもとで相談しながら進めましょう。
葬儀社の担当の方と相談する前に、親族間で葬儀内容や葬儀費用などを話し合っておくと揉めることが少なく相談できます。
葬儀社は、病院で亡くなられた場合は病院から紹介していただけることがありますが、事前に信頼できる葬儀社を決めておくと安心できます。
亡くなった翌日に通夜、翌々日に葬儀・告別式という流れが一般的
故人が亡くなった後、悲しみの中でも葬儀の準備を進めていく必要があります。故人を看取った翌日には、遺族が集まりやすいよう自宅や葬儀社の斎場へ搬送し、通夜を執り行います。そして翌々日には葬儀・告別式や火葬をおこなうという流れが一般的です。
ご逝去の翌日に通夜、翌々日に葬儀・告別式というように時間はあまりありません。限られた時間の中で滞りなく準備を進めるためにも葬儀社に依頼することで、心に余裕を持って故人とお別れすることができます。
葬儀の日程を決めるときに守るべきポイント
葬儀の日程は、遺族の事情や参列者・葬儀会場の予定などを考慮したうえで柔軟に決めることができます。しかし、守らねばならないこともあるのでしっかり押さえておきましょう。
火葬の日程は死後24時間以上経過してから
日本では、亡くなってから24時間経過しなければ火葬ができないと法律により定められています。これは、仮死状態であった場合のような医学的な誤診を防ぐためです。
葬儀において守らなければならないのは、火葬を死後24時間経過してからおこなうという1点のみです。これを守れば、通夜やお葬式・告別式は事情に応じた日程で決めることができます。
ただし、例外的に特定の感染症による死亡や、妊娠7か月未満の死産の場合は24時間経過しなくとも火葬が許されています。
お葬式の日程を決めるときに確認すべきポイント
葬儀の日程は、亡くなられた翌日に通夜、翌々日に葬儀・告別式をおこなうことが一般的ですが、必ずしもこの通りに決められるわけではありません。日程を決めるうえで、確認しておきたいことにはどのようなことがあるのかを押さえておきましょう。
火葬場・葬儀場の空き状況を確認する
火葬場や葬儀場の空き状況は、葬儀の日付を決める前に確認しておきましょう。
火葬場や葬儀場は希望する日時が必ずしも空いているわけではありません。空き状況によっては希望日時が予約できずに日程の変更を余儀なくされることがあります。特に、人口が多い地域では空きが少なく予約が困難となる傾向にあるため、日程が決まったら早めに予約の連絡をすべきです。
葬儀社に依頼している場合は、火葬場や葬儀場の予約は葬儀社がおこなってくれるのが一般的です。葬儀社に相談することで、希望に沿った日程を決めることができるでしょう。
遺族や親族の都合を確認する
葬儀に参列する遺族や親族の予定を配慮して日程を決めるべきです。もしも、遠方から来られる場合は、移動時間を考慮したスケジュールを考える必要があります。他にも参列してほしい方がいるときは、都合を確認してから日程を決めるようにしましょう。
菩提寺や僧侶の都合を確認する
菩提寺がある場合や、お付き合いのある寺院がある場合は、菩提寺やお付き合いのある寺院の僧侶に故人を弔っていただくのが一般的です。そのため、僧侶の予定を確認する必要があります。僧侶の予定によっては日程をずらす、代わりの僧侶を紹介していただくといった対応が必要です。
菩提寺がない場合は、葬儀社にお願いして僧侶を手配していただくこともできるのでご相談ください。
初七日法要は葬儀と同日におこなうことがあります
故人が亡くなってから7日後におこなう仏教の儀式に「初七日法要」があります。そして法要の後には「精進落とし」として会食をおこなうのが一般的です。
ご逝去の2日目に葬儀・告別式・火葬が執り行われた場合、その5日後に親族が集まり初七日法要がおこなわれるのですが、近年は葬儀と同日に初七日法要を執り行うことが増えています。
これは、短い期間に何度も集まる必要を省くことができるため、親族が遠方から来るときに選ばれることがある方法です。そして、葬儀・告別式に続いて初七日法要をおこなうことを「式中初七日」、火葬の後に初七日法要をおこなうことを「繰り上げ初七日」といいます。
日程調整が必要となる具体的な状況について
日程調整をする必要があるのは具体的にどのような状況なのか、そのときはどのような配慮をすべきなのかをご説明いたします。
参列者を多く招く場合
一般葬のように、故人の親族や知人、仕事関係の人といった多くの方に参列していただきたいときは、多くの方が参列しやすいように土曜日や日曜日といった休日に葬儀をおこなうとよいでしょう。そうすることで遠方の方や平日に忙しい方が無理なく参列できるようになります。そして、連絡が多くの方に伝わるように日程はゆとりをもって計画するとよいです。
また、亡くなってから葬儀までの日数が長くなる場合でも、葬儀社に相談すると適切に安置し、衛生管理をおこなってくれるため安心して準備を進めることができます。
友引の日に葬儀があたる場合
葬儀の日程が友引の日に当たってしまうことがあります。友引は「友を連れて行く」という意味合いを連想させることから、避けるべきと考える方が少なからずいます。気になる方がいるときは、多くの方が参列しやすいように1日後にずらしましょう。
友引の考え方は迷信ですが、避けられることが多いことから火葬場や葬儀場が休みである場合があります。また、友引が避けられる傾向にあるため、その翌日は火葬場や葬儀場が混み合うこともあります。火葬場や葬儀場の状況を確認し、多くの方が参列しやすいように日程を計画することが大切です。
亡くなったのが深夜や早朝である場合
亡くなったのが深夜や早朝の時間帯であった場合は、ご逝去当日に通夜、翌日に葬儀・告別式と日程を早めて執り行うことができます。
葬儀の日程を早めることで、自宅にご遺体を安置している場合や、夏場のように暑さによるご遺体の傷みへの不安を軽くすることができるでしょう。
深夜や早朝の場合、葬儀社を手配できるのか心配に思われるかもしれません。しかし、葬儀社には24時間相談ができるところも多いため、まずは状況を伝えて相談してみてください。
亡くなったのが年末年始である場合
亡くなったのが年末年始である場合は火葬場が休みであることが多いため、火葬場が営業を開始するまで待たなければならないことがあります。営業が開始するまでは数日から1週間ほど待つことになり、そして、営業が開始すれば混雑が予想されるため、必要に応じて時間や会場の変更を検討しましょう。
しかし、葬儀社は年末年始も休まず営業しているところが多くあります。葬儀はできなくとも、それ以外のお手伝いはできますので、まずはご相談ください。
地域の風習を大切にした葬儀をおこなう場合
お住まいの地域によっては、地域の風習を大切にしている場合があります。親戚や地域で重要視している風習がある場合は、後々のトラブルにつながる可能性があるためしっかり確認して対応する必要があります。
では、風習としてはどのようなものがあるか、一例をあげると次のようなものがあります。
- 友引に通夜や葬儀を避ける
- 通夜をご逝去の当日におこなう
- 葬儀を仏滅におこなう
- 葬儀の前に火葬をおこなう(前火葬)
一日葬や家族葬など新しい形式の葬儀をおこなう場合
近年、選ばれることが増えてきた一日葬や家族葬のように、新しい形式の葬儀をおこなう場合は柔軟に日程調整をすることができます。
特に家族葬のように限られた参列者でおこなう場合は、故人やご遺族の希望に合った葬儀の日程を選ぶことができます。また、一日葬のように通夜から葬儀・告別式・火葬までを一日で終える場合は、葬儀場や火葬倍の予約を1日にまとめることができるので、参列者の移動の負担を減らすことができます。
お葬式の日程についてのよくある質問と回答
お葬式の日程について決めねばならないときに、どうしたらいいか迷い、疑問があるとなかなか決断できないこともあるでしょう。ここでは、よくある質問と回答をまとめました。
お葬式はいつまでにおこなわなければいけないの?
お葬式の日程については、いつまでというような期限はありません。守るべきポイントは「火葬の日程は死後24時間以上経過してから」というもののみで、通夜や葬儀・告別式に関しては、翌日でも1ヶ月ほど時間をかけておこなっても問題にはなりません。
しかし、ご遺体の状態は考慮する必要があります。葬儀までご遺体を安置しようとすると、腐敗が進まないようエンバーミングなどの処置をする必要があるのです。葬儀まで時間が空くときは葬儀社にどうすべきかご相談ください。
エンバーミングによって安置できる期間は?
ご遺体の尊厳を守り、生前の状態に近づけて腐敗を防ぐことで心からしっかりお別れをすることができる「エンバーミング」という処置があります。
エンバーミングは、ご遺体の消毒・殺菌、腐敗の防止、修復・化粧をおこなうというもので、「日本遺体衛生保全協会」によって基準が定められています。処置にかかる費用はおおよそ15万~25万円ほどで、遺体を安置できる期間は処置後50日を限度として火葬または埋葬をするよう定められています。
葬儀の日程をどうしても延ばさねばならないときはどうしたらいい?
葬儀の日程を決めようとしたものの、どうしても日程を延ばさねばならないこともあるでしょう。ご遺体は保冷して安置する方法や、エンバーミングによって衛生的に安置できる期間を延ばすことができます。しかし、費用が高くなってしまうという問題があります。
そのようなときは「前火葬」という方法が選ばれることもあります。前火葬は葬儀の前に火葬をするというもので、落ち着いてから葬儀を執り行うことができるため幅広く調整が可能です。この場合、葬儀の際に祭壇へ遺体でなく、遺骨を置いておこなうことになります。
忌引き休暇の一般的な日数と必要書類
葬儀に参列するときに、会社や学校では「忌引き休暇」が定められていることが多くあります。忌引き休暇の規定は会社や学校によって異なる場合がありますが、次のような日数の休暇を一般的に取得することができます。
【10日程度】配偶者
【7日程度】親
【5日程度】子
【3日程度】兄弟姉妹・祖父母・配偶者の両親
【1日程度】孫・叔父・叔母・配偶者の祖父母・配偶者の兄弟姉妹
実際に忌引き休暇を取得するときは、必ず会社や学校へ連絡を入れてから休むようにしましょう。また、休暇後に書類提出を求められることがあります。心情的には大変なときだと思いますが、後々の会社や学校でのトラブルを避けるためにもしっかり対応したいところです。
必要となる可能性がある書類には、次のようなものがあります。連絡と一緒に必要となる書類を確認しておきましょう。
- 死亡診断書
- 会葬礼状
通夜・葬儀の日程は葬儀社のサポートを受け一緒に考えましょう
通夜や葬儀の日程を決めるときにはさまざまな要素を考慮する必要があります。葬儀場や火葬場の空き状況、遺族や親族の都合、菩提寺や僧侶の都合、それだけでなく地域の風習や、亡くなった日時も考慮すべき点です。これらを踏まえて、適切な葬儀の日程を設定することが求められます。
葬儀は故人を敬い、お別れをする大切な時間です。ですが、葬儀の日程を決めてから無事に終えるまでは大変なことも多いことでしょう。しっかりとお別れをするためにも、葬儀社の担当者に相談し、サポートを受けながら理想的な日程を決め、故人とのお別れの時間を確保してください。
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